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トントン日記~part7~

皆さんこんにちは!

株式会社境関養豚の更新担当、中西です!

トントン日記~part7~

ということで、これから養豚に関する雑学講座をお届けします!今回は「豚の健康管理」についてご紹介します♪

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「豚の病気を予防するにはどうすればいいの?」
「ストレスフリーな環境づくりのポイントは?」
「ワクチン接種や定期検診のタイミングは?」

そんな疑問をお持ちの養豚農家の方やこれから養豚を学びたい方に、豚の健康管理の基本と鉄則をまとめました!
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1. 健康管理の基本:環境・飼料・衛生の三本柱

養豚場で豚を健康に育てるには、まず次の三要素をしっかり整えることが鉄則です。

  1. 飼育環境の整備

    • 適切な温度・湿度の維持(子豚:28~32℃、成豚:18~24℃)

    • 換気・通風による空気清浄とアンモニア濃度の低減

    • 床材は滑りにくく、適度にクッション性のあるすのこを使用

  2. 栄養バランスのとれた飼料

    • タンパク質、ビタミン、ミネラルを適切に配合した配合飼料を給与

    • 成長段階に応じて子豚用→育成用→肥育用と切り替え

    • 毎日一定量をこまめに与え、空腹・過食を防止

  3. 衛生管理の徹底

    • 毎日の糞尿清掃と床の消毒(次亜塩素酸や薬剤を希釈して散布)

    • 出入り口での足洗い・消毒マット設置、動物用防疫服の着用

    • 病原体侵入を防ぐバイオセキュリティの維持

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2. 定期検診とワクチンプログラム

豚の健康を維持するためには、定期的な獣医師による検診と、主要疾病に対するワクチン接種が欠かせません。

① 定期検診のタイミング

  • 生後3週齢:離乳前後の消化器・呼吸器チェック

  • 生後8週齢:成長不良や下痢の有無を確認

  • 出荷前(体重100kg前後):体重増加率、歩行状態、皮膚病変の有無を検査

② 主要ワクチン接種

  • 豚繁殖・呼吸器症候群(PRRS):生後3~4週齢で初回接種、6週後にブースター

  • 豚伝染性肺炎(PMWS):離乳時に接種

  • 豚丹毒(Erysipelas):生後8週齢で初回、以後年1回の追加接種

  • 豚サーコウイルス(PCV2):生後3週齢、再度6週齢で接種

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3. 日々の健康チェックと早期異常発見

養豚場のスタッフが毎日行う、健康観察のポイントをご紹介します。

  1. 行動観察

    • 活気の有無:元気に歩き回って餌を食べるか

    • 呼吸状態:咳き込みや鼻水の有無をチェック

    • 群れの中での位置:いじめや落ち込みがないか

  2. 外観チェック

    • 皮膚・被毛:発疹、脱毛、傷がないか

    • 体温測定:37.5~39.5℃が正常。異常時はすぐに隔離

    • 便の状態:下痢や血便の有無を観察

  3. 体重・成長率の管理

    • 週1回の体重測定で成長曲線を作成

    • 標準より遅れがあれば飼料配合や環境を見直し

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4. ストレスフリーな環境づくり

豚はストレスに弱く、ストレスが免疫低下や攻撃行動の原因になります。

  1. 適正密度の飼育

    • 1頭あたり1.2㎡以上を確保し、過密飼育を防止

  2. 群れ構成の工夫

    • 同じ体重・年齢の豚をまとめることで順位争いを軽減

  3. 遊具の設置

    • ボールやロープなどを入れ、豚が噛んだり転がしたりできる遊び場を提供

  4. 静音・照明管理

    • 騒音を抑え、昼間は明るく、夜間は暗くするサイクルで豚のリズムを整える

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5. 緊急時の対応マニュアル

万が一の疾病発生や事故に備え、迅速な対応が取れる体制を整えましょう。

  1. 隔離・治療エリアの確保

    • 病気豚はすぐに隔離し、専用飼育室で治療

  2. 獣医師連絡網の整備

    • 24時間対応の獣医師をリスト化し、緊急時に即連絡

  3. 薬品・器具の常備

    • 抗生物質、消毒薬、注射器、保温マットなどをストック

  4. 記録と報告

    • 異常発生時は日付・頭数・症状を記録し、関係者へ速やかに共有

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まとめ:健康管理の鉄則5か条

  1. 環境・飼料・衛生の三本柱を徹底

  2. 定期検診&ワクチンで主要疾病を予防

  3. 日々の観察で早期異常発見

  4. ストレスフリー飼育で免疫力向上

  5. 緊急マニュアルで迅速対応

これらの鉄則を守ることで、豚の健康と生産性を最大化できます。株式会社境関養豚では、安心・安全な豚づくりを追求し、常に最新の知見を取り入れています!

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